大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(あ)2639 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人上野登子の上告趣意一は、憲法三七条三項違反を主張する。しかし、記録

によると、原審弁護人西本仁信は、事実の点は争わず、量刑不当のみを主張した控

訴趣意書を提出し、原審第一、二回公判期日に出頭したうえ、右控訴趣意書に基づ

いて弁論をしているが、同第三回公判期日には出頭できないことが原裁判所に確認

されたので、同裁判所は、当日職権で国選弁護人を選任し、裁判官がかわつたため

の更新手続を行ない、被告人の事件を他の被告人の事件から分離して終結し、判決

言渡期日を追つて指定する旨告知したことが認められる。そして被告人は判決言渡

期日には出頭しながら、右手続につき異議を述べることがなかつたのであつて、こ

のような事情の下では、原審の手続にはなんら違法はなく、被告人の弁護権を奪つ

たものとは認められないから、違憲の主張は、その前提を欠くものである(昭和三

〇年(あ)第四〇五四号同三三年五月六日第三小法廷決定、集一二巻七号一三二七

頁参照)。その余の論旨は、単なる訴訟法違反の主張であり、いずれも上告適法の

理由とならない。

同二は、憲法三一条違反を主張するが、実質は単なる法令違反の主張であり、上

告適法の理由とならない。

同三は、憲法一四条違反を主張するが、事実審裁判所が、犯情の差異により、共

同被告人の一人を他の被告人より重く処罰しても憲法一四条に違反しないことは当

裁判所大法廷判決(昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日、集二巻一一号一

二七五頁)の明らかにするところであるから、所論は理由がなく、その余は、量刑

不当の主張であつて、上告適法の理由とならない。

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また、記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条、一八一条一項本文により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり判決する。

昭和四一年六月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

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